そこ動くの?出発警戒で止まる?変な光景が見れる駅【ゆっくり運転士の旅行記】

旅行記

普段見ないレアな転てつ器。
出発信号機を電車が超えていく。
今回はそんな駅を見に行きます。
それでは出発進行。

という訳で大阪駅から出発します。

いつも通り大阪駅からスタートです

目的地までは約500Km。
当然、新幹線に乗る距離になるわけですが、今回は新幹線に乗らず安く移動したいと思います。
大阪駅高速バスターミナルにやって来ました。
ここにはJR系の高速バスが発着しています。
大阪駅にやってくる多種多様な会社の高速バスはそれぞれ乗降場所が全然違うので注意が必要ですね。
さて今回乗るのは21時30分発グランドリーム2号東京行きです。

夜行バスで東京に向かいます

大阪発東京行きのJRの夜行バスでは1番速い発車の便ですね。
東京方面へはこの後23時30分まで断続的に夜行便が設定されています。
やってきたバスはスカニア製2階建てバスです。

発車5分前に到着 2階建てバスに乗車します

国産のバスに乗りたかったのですが残念ながら日本製の2階建てバスって今作っていないんですよね。
とはいっても最近、作っていなかった連接バスの国産があるのでどこかのバス会社が2階建てバスも作ってくれないですかね~
てな訳で乗り込みます。
階段を上がるこの感じが凄くワクワクさせますね。

階段を上って2階へ

今回はラッキーなことに乗車当日直前に1番前の座席が空いたので乗車変更をかけて1Cの座席を確保しました。

1番前に乗車します

それでは大阪駅を出発します。
とは言ってもすぐに信号待ちです。
それでは気を取り直して。
発車します。

バスはすぐに発車します

今この前を走っている帝産観光のバス。
その会社の名前の通り観光バスのみを走らせていると思って調べてみると、委託を受けて高速乗り合いバスも走らせているみたいですね。
前の便は青春ドリームの横浜行き。
季節運行のバスなのでJRから帝産に委託されているみたいですね。
ちなみに使用されているバスが観光バス仕様なので、前面や側面そして後面のいずれの場所にも行先を案内する表示装置が無いので、無理矢理シートみたいなのを貼って行先を表示していますね。

大阪駅を発車すると新御堂を目指します

バスは大阪駅を発車して、ぐるっと半周しながら桜橋口、阪神前を走行し新御堂を目指していきます。
新御堂に入ると地下鉄御堂筋線とずっと併走していきます。
ちょうど31系がやってきましたね。

新御堂では御堂筋線を見ることが出来ます

千里中央から中環に入り吹田ICより名神高速に乗ります。

吹田から名神に乗ります

草津JCTから新名神高速に入りました。
基本的には順調に走行していましたが、所々工事渋滞で数Km混雑しています。

ところどころ渋滞してます

大阪駅から約1時間半、最初の休憩所土山SAに到着です。

土山SAで最初の休憩

土山SAは上下方面で同じ施設を共用しているので、バスが止まった場所を把握しておかないと大変なことになります。

上下線で1つの施設を共用しているので帰り道に注意しましょう

土山SAを発車した後、今度は刈谷PAで止まりました。
とはいってもドアの開放はなく、運転手さんがバス周りの点検を行いさっさと発車しました。

SAでの休憩が終われば再び新名神を東進します

さて次に止まるのはJRバス新城支店。
ここでは西日本バスから関東バスへの運転手さんの交代を行う為、一旦高速を降ります。
普通の夜行バスって1人で運転できる上限距離を超えるものが多いので、2人体制で乗務されており適宜運転手さんが交代を行っているわけですが、JRバスではここ新城に中継拠点を作ってここで交代するようになっています。
JRみたいな大きな企業だからできる芸当でさすがですね。

新城で一旦高速を降りて乗務員が交代します

さて運転手さんが交代して再び東京を目指します。
ここまでの渋滞で15分延で発車した訳ですが、東京までに回復できるのでしょうか?
東名高速に合流して4時前に鮎沢PAで最後の休憩をしました。
さて東京側の最初の停留所は用賀になります。

目覚めると首都高を走行中です

このバス停は実は時刻表には記載されていないバス停になります。
首都高区間に渋滞がある場合、東京までかなりの時間を要することになるので、ここの用賀で降りて電車で移動した方が早いですよと案内されるみたいですね。
大阪駅を遅く出発した夜行バスならちょうど東京の到着が通勤時間に被るのでその救済ですね。
このバスはかなりの早朝に着くので無問題です。
初台南ICを下りたらすぐそこは新宿駅です。
外はかなり明るいですが、時刻はまだ5時過ぎ、新宿駅付近とはいえこの時間帯はまだ人通りもまばらですね。

首都高を出るとすぐ新宿です

と言っている間に、バスはバスタ新宿に入って行きます。

バスタ新宿に到着です

新宿駅で下車しました。
到着は15分早着。
新城から30分も巻いてくれました。

新宿で下車しました

今後の予定もあるのでマジでありがたいです。
さて次は西武線に乗りたいわけですが…

乗換案内に西武の文字がない…

JR・小田急・京王・地下鉄の案内はあるのに西武の案内が無いですね。
なんでやねん!!
しょうがないのでてきとうに歩きます。
エスカレーターを下りてすぐにJRの新南口改札を見つけましたが、まだ閉まってますね。

最寄りの改札は営業前でした

当然電車が動いている時間帯ですが、こういう大きい駅だと朝の時間帯は開いている改札と閉まっている改札があるので注意が必要です。
よくお客さんから開けとけよとご意見を頂くのですが、限られた人数で朝の準備をしないといけないので、無理なんですよね。
朝の準備って改札を開けるだけじゃなくて、エスカレーターを動かしに行ったり、駅構内を点検しに行ったりしないといけないので広い駅だと時間がかかりすぎてどうしても順番になってしまうんですよね。
歌舞伎町を抜けて西武までやって来れました。

なんやかんやで西武新宿に到着

大量の空き缶、ゴミ袋にカラスが群がってマジで衛生状態が最悪でした。
さて気を取り直して、西武新宿線の準急本川越行きに乗車します。

準急本川越行きに乗車します

小平で拝島線に乗換えます。

小平で拝島線に乗換えます

10両から8両に乗換えなのでホーム真ん中まで移動しないといけませんが、着発電車になるので急ぎます。
次の萩山駅で下車しました。
今乗ってきた拝島行きの電車。
ドラえもんラッピングの30000系。

乗ってきたのはドラえもんラッピング車です

今年の9月でラッピングが終了するみたいなのでちょうどいいタイミングで乗車することが出来ました。
車内は青系でまとめられいたるところにドラえもんのイラストが描かれていたので撮影したかったのですが、乗車率が意外と高く全然できませんでしたね。
さて今日のメイン。萩山駅は拝島線と多摩湖線が交わるジャンクション駅になっています。

萩山駅は拝島線と多摩湖線のジャンクション駅です

ジャンクション駅がゆえ面白いポイントがいくつも隠されています。
まずは西方向。まっすぐ行くと多摩湖、左に行くと拝島方面に向かうことになります。

真っすぐが多摩湖線多摩湖方向、左が拝島線拝島方向です

さてこの風景の中に珍しい鉄道設備があるのですがなにか分かりますでしょうか?

線路と線路が交差する部分をよーく見ると?

それがこちら、ここの2本の線路が交わるクロッシング部分。
ちょっと変わった形になっています。
よくあるクロッシング部分はこんな感じ。

普通のクロッシングはこんな感じ

線路が交わる部分には隙間があります。
この隙間は車輪のフランジを通すために設けられています。
一方、この珍しい転てつ器はちょっと形状が異なります。
ここ。

赤い部分がちょっと違うのが分かります?

さっきと同じ部分になりますが、形が違いますね。
さっきは両方向の線路に対して隙間がありましたが、こっちは画面右下から左上に行く線路には隙間がありませんね。
ここの部分をK字クロッシングと言い、その中でもここは可動K字クロッシングと呼ばれる設備が設けられています。
画面内で3カ所が可動K字クロッシングになっています。

萩山駅では3カ所でこの転てつ器を見ることが出来ます

今から特徴的な動きが見えますよ。

この転てつ器の動きを見ましょう
こうなって
こう

はい。
分かりましたか?
今度は左下から右上に行く線路に対して隙間が無くなりました。
なぜわざわざこんな珍しい転てつ器が存在するのか。
本来、この可動K字クロッシングは交差する2つの線路の角度が浅い場合、隙間を大きく取らないといけないので列車通過時に異線侵入の恐れなどがあるため、クロッシング部が転換できるようにして隙間を無くすようにしています。
ただここの場合、本当に可動K字クロッシングが必要な角度の交差なのかは疑問ですね。
と言うのも、先ほど固定クロッシングを少し映しましたがあれは同じ萩山駅にあるもので、あそこの交わる角度とそんなに変わらない印象を受けました。
可動K字クロッシングを導入すると隙間が無くなるので、列車通過時の振動・騒音を減らすことができ、そういった側面で導入されているかもしれませんね。
転てつ器が転換すると踏切が閉まります。
そして左手1番線から多摩湖行きが発車します。

転てつ器が転換して左1番線から多摩湖方面に電車が出発します

電車は可動K字クロッシング上を走行して、拝島線を渡り多摩湖線へと進んで行きます。
この可動K字クロッシングを動かすためには2台の転換装置が必要になります。

転てつ器を転換するためには左右1カ所ずつ転換装置が必要になります

物によっては1台で済む場合もあるみたいですが、ここでは左右に1カ所ずつ2台置かれていますね。
1カ所の転てつ器に2台も転換装置が設置されているなんて、日々のメンテナンスもそうですが、トラブルがあった時もめんどくさそうですね。
転てつ器って故障して電気的に転換できないとき、人が転換させに行くんですけど、この手の転てつ器はハンドルを差し込んでグルグル回す必要があって、1つするのにも時間がかかるのにそれを2つもやらないといけないとすれば地獄ですね。
さて先ほど、萩山駅には3カ所の可動K字クロッシングがあると言いました。
拝島方面に行く電車は1回、来た電車は2回この転てつ器を通過します。

電車の進む方向によって2回可動K字クロッシングを通過します

一方、多摩湖方面に行く電車は1番線から発車する場合は2回通過し、2番線からだと1回になります。
可動K字クロッシングを通過するときは音と振動が普通のクロッシングとは少し異なるので少し気にして乗ってみて下さい。
さて続いては謎の出発信号機を見に行きましょう。

次の謎スポットは駅の東側です

ってことで今度はホームの東方向に向かいます。
そもそもこの駅。
ちょっと変わった構造になっていますね。
2面3線の駅で基本的な使い方は、画面右の1番線は多摩湖線の多摩湖行きと折り返しの国分寺行き、真ん中2番線は拝島線の拝島行き、左の3番線は多摩湖から直通の国分寺行きと新宿行きに使用されています。
朝ラッシュを見ていると3番線だけめっちゃ忙しい印象を受けましたね。

3番線中程に信号機が設けられています

その忙しい3番ホームを見るとホーム中ほどに信号機が設けられていますね。
高頻度運転を行う為の場内信号機かな?
んんっ?
第1出発信号機?

よーく見ると出発信号機の文字が書いてますね

って書かれていますね。
あっちには第2出発信号機?

ホーム先端には第2出発信号機がありますね

これいったいどうなってるの?
本来、出発信号機って駅から進出する電車に対して信号を現示するものなので、大多数の出発信号機はホームの一番先端に設置されています。
一方ホームの真ん中に信号機を設置する場合、ホーム区間を区切って次の電車をホームにいれる為に、場内信号機又は閉そく信号機が設置されています。
この一般的な考えから異なるこの信号。興味深いですね。
国分寺行きの電車が先程の出発信号機の手前で止まっていますね。

国分寺行きはホーム中程、第1出発信号機の手前で停車します

電車の先には少し怪しげな転てつ器が…
そして発車時刻になったので発車していきます。

国分寺行きが発車していくと…

この感じで見ると特に何もないごく普通の光景ですね。
といいつつ、問題の出発信号機がホーム真ん中に設置されている訳は反対方向を見るとよく分かります。
電車は転てつ器を右に分岐して、線路を横断していきます。

右側に分岐しながら進んで行きます

ホーム端まで歩いて来ると、こんな所で線路が交差しています。

ホームの新宿方で線路が交差しています

3番線からの国分寺行きの線路と2番線の新宿から来た線路ですね。
ホームを出た所に転てつ器があればいいのでしょうが、やむを得ない事情により拝島線と多摩湖線を分岐させる転てつ器がホーム中ほどにあるため、それに合わせて出発信号機もホーム中ほどに設置されているみたいですね。
さて今度は新宿行きの電車がやって来ます。

今度は新宿行きが到着します

国分寺行きの電車は4両編成でしたが、新宿行きは8両編成。
ホームいっぱいに止まるため、転てつ器を直進方向に進み、信号機の位置を超えていきます。

電車は第1出発信号機を超えて停止します

ちょうど2両目が転てつ器上で停車していますね。

転てつ器を跨いで電車が止まっています

転てつ器の中でも特にクロッシング部に車輪が乗った状態で止まっているとあんまりよくない説を聞いたことがあるのですが、お構いなしに止まってますね。
確かよくない理由も起動時に線路を傷める説と、信号関係に悪影響がある説を聞いたことがある程度なのではっきりしませんが…
そして電車は左にカーブしながら新宿を目指して発車していきます。

左にカーブしながら新宿に向かって走って行きます

では次は電車の動きと信号機の動作を見てみましょう。
国分寺行きの電車が到着します。
転てつ器の手前で電車を止めないといけないので、第1出発信号機には停止信号が現示した状態で電車がやってきます。
電車の動きは上のモニターに映っていますね。

国分寺行きは第1出発信号機に停止現示の状態で進入して来ます

このホームの手前には第3場内信号機が設けられており、警戒信号の現示を受けてゆっくりと電車が入駅して来ました。
電車が停車して暫くすると、前方の転てつ器が新宿方面から国分寺方面に転換します。

電車が止まると
転てつ器が国分寺方面に転換します

転てつ器が転換して進路が構築された後、右側の国分寺方面行き用の第1出発信号機に進行信号が現示されます。

そして第1出発信号機に進行信号が現示します

この電車が国分寺方面に発車する際、必ず新宿からやってくる電車をホーム手前で停止させておかないといけません。
右に分岐する都合上、私が今立っている2番線に電車が止まっていると衝突してしまうことになります。
2番線と3番線の間にある白い突起物。

赤丸の標識の部分を超えると隣に電車がいたら接触します

あれは車両接触限界標といい、あそこを超えてしまうと隣の電車と接触しますよとお知らせするものになります。
で、そのお知らせがホーム区間内にあるということは隣のホームに電車が止まっていると、国分寺方面に出発できないことになります。
こういった制約があるとダイヤ作成時にちょっとめんどくさそうですね。

国分寺行きが発車する時には2番線に電車が止まっていてはいけません

さて今度は新宿行きが到着します。
先ほど国分寺行きが発車したので転てつ器は右を向いています。
電車が萩山駅に接近するとまずは転てつ器を新宿方面に転換させます。

新宿行きが到着する前に…
転てつ器が新宿方面に転換して
第1出発信号機が警戒信号が現示されます

転てつ器が転換して進路を構築すれば、今度は左側の新宿方面の信号機に警戒信号を現示させます。
ちなみにこの時ホーム手前の第3場内信号機には注意信号が現示しており、さっきの国分寺行きの時と比べて高い速度で新宿行きは入駅してきます。
さてこの警戒信号を現示した左側の新宿方面の信号機。
こいつは一体、何信号なのでしょうか?
普通に考えたら国分寺方面の信号機に第1出発信号機の銘板が貼られているので、同じ所に設置されている新宿方面の信号機も同じであると考えられます。
となるなら電車がここを通過する時、運転士は第1出発警戒と喚呼しながら、ブレーキ操作をして駅に電車を止めるといったことになります。
先述しましたが駅から出発する電車に対して信号を現示することが出発信号機の本来の役割にも関わらず、ここでは駅に停まる電車に対して信号を現示するといった場内信号機みたいな動きをしており、ちょっと気持ち悪いことになっています。
もしかしたら新宿方面は出発信号機ではない可能性もありますが、どこを漁っても情報がないので今の段階では謎のままですね。
ホームの先端にある右側に見えている信号機は第2出発信号機なので、ここの信号機は第1出発信号機の可能性が高いとは思います。

そして電車が到着します

電車が停車し、時間になると第2出発信号機が進行に変位します。

時間になると第2出発信号機に進行信号が現示されます

新宿行きの電車はこの信号を確認して駅を発車していきます。

そして新宿行きが発車します

さて今回は西武萩山駅で珍しい可動K字クロッシング、変わった駅構造による変な出発信号機のご紹介でした。
次回は超混雑駅での乗務員の動きを現役目線でご紹介します。

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