はじめに
電車が所定の位置に止まったことを確認してドアを開ける。
こんな簡単なことができない車掌が現れました。
同様の事象は他社でも発生するものの、さらにヤバいことをやらかしていました。
最後までご覧頂ければ、なぜここまでのことをやらかしてしまうのか?乗務員にしか分からない当事者の心情も知って貰えると思います。
この動画ではニュース記事を引用しつつ、1番の問題・睡魔との戦い・再発防止策の3点に絞って解説します。
それでは出発進行。

ニュース記事を引用
埼玉新聞より引用です。
JR高崎線の上尾駅でトラブル 車掌がホームと反対側のドアを開ける 午後6時半過ぎ、2千人乗車の下り列車 線路内に乗客が転落していないか確認後、運転再開 車掌は一時的な睡魔と申告(埼玉新聞) - Yahoo!ニュースJR東日本高崎支社は7日、JR高崎線上尾駅で、車掌がホームと反対側のドアを誤って開扉したと発表した。
引用終了。
1番の問題
ぶっちゃけた話、ホームと逆側のドアを開けるのは定期的に起こる事象です。
しかしながらその原因は、見習い車掌がやらかしたとか、ワンマン電車で運転席からのドア操作を誤ったとか、不慣れであったり、確認が困難なことによるやらかしだったり多少の同情を誘うものが多いです。
ところが今回は、普通の車掌がなんの確認もなくやらかし、さらにドアをすぐ閉めることなくそこそこの時間全てのドアがホームの無い状態で開いていたことになります。
ホームがない状態でドアを開けるとなにが1番ヤバいのか?
それは電車から転落するお客さんが発生すると言うことです。

いやいやいくらなんでもホームがないとお客さんが気付くやろうと思われるかも知れませんが、過去には実際にドアから降りたらホームがなくそのまま下に落ちたという事象が起こっています。
さらにお客さんの中には病気や加齢で目が見えにくい人もいるわけで、その様な人が気付かないと言うことは十二分に考えられます。
そしてもし転落した場合、電車の床から線路脇までの高さは1mはあるので、余程のことがない限り無傷とはならないですし、これが万が一すぐ横が崖みたいな駅なら命すら危ないでしょう。

なので万が一、誤ってドアを開けてしまったのならまずは直ちに閉めて、それから報告したり転落したりした人がいないのかを確認する必要があります。
報道では、ドアを開けたあとに直ちに閉めたという記載がありましたが、SNSなどを見ると様々な角度で今回のトラブルの写真がアップされています。

ということは皆撮影する時間があったと言うことで、本当に直ちに閉めたのか疑問に残りますね。
ドアを開けた→ミスに気付く→閉めるとなれば数秒の出来事だと思いますが、これだけ撮影されているとなると数十秒から下手すら分単位で開いていた恐れがあります。
これで直ちに閉めたと言えるのかは疑問に残るところですが、いずれにせよある程度の時間ドアを開けっぱなしにして不安全な状態にしてしまったのは今回のトラブルで1番の問題であろうと考えます。
時間帯的にもお客さんが多く乗っている時間帯なので誰も落ちなくてよかったなぁと思ってしまいました。
睡魔との戦い
今回のトラブル。
原因は車掌が一時的な睡魔に襲われたとありました。
意識を失っていて気が付くと駅に到着してるやんとなった、運転士から車内電話の呼び出しがあった、お客さんから起こされた。
睡魔からどうやって起きたのかは定かではありませんが、いずれにしろ慌てて起きて何も確認することなくドアを開けたのは一目瞭然です。
本来であれば駅に到着すれば車掌はホームに表示されている車掌用の停止位置目標を見て所定の場所であることを確認してドアを開けます。

たまーに停止位置目標の確認が出来ていなくて、ホームに一部かかってないのにドアを開けてしまったパターンがありますが、今回はそもそもホームすら無いというそれ以前の問題であり、ほんまに何にも見ずに開けたとしか考えられず、厳しく言えば車掌の適性がなくないと言ってしまいそうになります。
ぶっちゃけた話、乗務中に意識を失ってしまうのは、乗務員を経験していれば必ず1度はあることになります。
私自身も駅到着時の車側監視をしようと落とし窓から顔を出して、気が付けば電車がすでに止まっていたという経験はあります。
別に意図して寝ようとしていたわけではなく、顔を出してからその後の記憶がすっぽりと抜け落ちており、寝たというよりかは落ちたという感覚の方が近いかも知れません。
言い訳かも知れませんが、短時間睡眠の不規則勤務なので体が追いついていない部分はあります。
とはいえ、流石に起きたあとに条件反射でドアを開けるのはヤバすぎます。
もうドアを開けるのは遅くなってしまっているので、ホームがあることと停止位置目標に止まっていることを確認して、数秒遅れてしまっても誤差の範囲でしかありません。
普通に見てドアを開ければいいものを一体どういうことやねんと首をひねってしまうような出来事でしかありません。
こんなことを防ぐ手立てを考えないといけないわけですが、感覚的にいえばこんなミスするやつおるのって思うぐらいですね。
再発防止策
こういったトラブルが起こったときに会社から言われる再発防止策は、落ち着いて確認してからドアを開けましょうになるわけですが、これで防げれば誰も苦労はしません。
機械的に防ぐとしたら、電車にホームを検知する装置を付けて万が一ホームと逆側の車掌スイッチを操作してドア開にしたとしてもドアは開かないということが出来るわけですが、この装置は本来ワンマン運転士がミスしないように設置するようなものであり、ドアを開け閉めするのがメインの仕事である車掌のために設置するのはなんとも情けない話であります。

しかしながらこれぐらいしか防ぐ方法は無いわけで、そうなれば何のために車掌が乗っているのか?よく分からない状態となってしまいます。
私の感覚からしたら、誤った位置に止まってドアを開けたならいざ知れず、ホームの欠片も無い側のドアを開けるなんて全く意味が分かりません。
睡魔に襲われていたのを考慮したとしてもさすがに酷すぎます。
車掌を降ろされたとしても文句が言えないぐらい酷いミスであり、慌ててしまったと言われても流石にそれはないやろうと思うぐらい擁護のしようのないものです。
今後同種のトラブルが起こらないことを願って動画を締めくくりたいと思います。
裏話
ホームと逆側のドアを開けちゃったときの心境ってどんな感じなんですかね?
両側にホームがあって本来は右側なのに左側を開けちゃったって場合も、やっべぇ…ってなるのにこれ以上の感覚を味わうんですかね?
まぁ一生味わいたくない感覚ですね。
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