改札係はどうやって不正乗車を見抜いていた?

ひとりごと

今は機械によって不正乗車を検知する現代
それでは人が見ていた時代はどうやって見つけていたのでしょうか?
そこには駅員しか知らないマル秘テクニックが隠されていました。
そんな裏話を解説します。
それでは出発進行。

現代では少なくなりつつある切符。
切符を利用する際には自動改札機に投入して、その切符が正しいものであるのかをチェックする仕組みが出来上がっています。
もし切符が正しいもので無い場合は、改札機にエラーが出て旅客に対して正しい運賃を支払うように促します。
では自動改札機が無いような大昔、どのような仕組みで切符が正当なものであるのかをチェックしていたのでしょうか?
実は昔は人の目で全ての切符が正しいものであるのかをチェックしていました。
今でもごく一部の駅で駅員が直接お客さんの切符を確認するような改札はありますが、殆ど出会う機会はありません。
ところが一昔前はどこの駅でも駅員が切符を確認するのは日常の光景でした。
当然、ICカードやクレカタッチで電車に乗れるみたいな便利なものはなく、旅客は等しく紙の切符を持って改札を通ることになります。
1日、何万、何十万人と通過する人々の切符を全て見て、それが正しいのであるのかを確認する必要があります。
その際、全員が正しい切符を持って電車に乗車して欲しいわけですが、そんなことはなく知ってか知らずか誤った切符で電車に乗ろうとする人がいます。
そんな誤った切符を持った人をどうやって見つけていたのでしょうか?

電車に乗る前には駅員が直接切符を確認していました

駅員がよく接する切符は普通乗車券と定期乗車券になります。
一回限りで使用する普通乗車券の表面には、日付、発駅、金額が書かれています。
そして複数日に使用する定期乗車券には、区間、使用期限、使用人の名前・年齢・性別が記載されています。
小さい切符の表面にはこれだけの情報が書かれているわけですが、お客さんが改札を通過する一瞬の間に全ての情報が正しいかどうか確認するのは困難です。
時間のある駅なら念入りに切符に書かれている情報を確認できるのでしょうが、ターミナル駅でそんなことをやれば大渋滞を引き起こしてしまうので出来ません。
次々と通過するお客さんの切符を確認していかに早く人を捌くのかが大事になります。
切符の情報を確認できないのであれば不正乗車され放題ってことはなく、一瞬の間に誤った切符を見つけるテクニックがあります。
それは見る場所を絞るといった方法です。
例えば今日は日付を確認しようと決めてその日は日付だけを見て、当日の切符なのか又は期限内の切符であるのかをチェックします。
で次の日には金額だけ確認しようと決めて、普通乗車券なら発駅からの金額、定期券乗車券なら区間内の切符であるのかをチェックするようにします。
この様にして、1日1日重点的にチェックするところを決めて見るようにすることで、誤った乗車券を持った人をあぶり出すようにしていました。
これなら改札を通過する一瞬で切符の情報をなんとか確認することが出来ます。
あとは切符の持ち方がおかしいとか、挙動不審であるとかお客さんの動作でちょっと違和感を感じたときは、その人だけじっくりと確認するといったテクニックもあります。
こうして正当ではない切符を持ったお客さんが、不注意でやってしまったのか故意でやっているのかによってのちに適切な処理を行うことになります。
故意に不正乗車をやっているような人には、今まではばれなかったのになぜ今日はバレたのかと疑問に思うかもしれませんね。
さて駅員はこうやって誤った切符を持つお客さんをあぶり出していたわけですが、故意でやっている輩を見つけた場合は駅員に大きなメリットがあります。

切符に書かれた情報を一瞬で確認するためには経験が必要です

故意で誤った切符を使っている。
詰まるところ不正乗車をやっている奴と言うわけですが、改札口で不正乗車を見つけて然るべき罰則を与えた場合、一昔前は駅員に褒賞がある場合がありました。
不正を見つけた1件ごとや、1年で見つけた数が多い上位数人に対して報奨金が出ていました。
目を皿にして探して見つければみつけるほど自身の評価に反映されていたので、当時は皆が我先に喜んで探していたみたいですね。
残念ながら自動改札機が普及した現在にはこんなことは無くなってしまっているので、不正を見つける旨みも無くなってしまいました。
改札で駅員が切符を確認するのは懐かしい風景になってしまったわけですが、それと同時に不正乗車を見抜く駅員のテクニックもなくなりつつあります。
もし皆さんが体験する機会があれば駅員がどんな感じで切符を確認しているのかなぁと感じ取ってもらえれば幸いです。

昨今は有人改札はほとんどありません

昔は金が貰えると思えれば喜んでめんどくさい客にも突撃しますが、今はお客様ファーストの時代。
自分へのインセンティブが無くなっていますし、責めたら自分の非を棚に上げて失礼な態度をとられたとかしょーもないクレームに繋がることは自白の明なので、積極的に不正を見つけに行くようなことは避けたいと思ってしまいますね。

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