運転士への道のりPART.7 鉄道会社に電車でGO?

運転士になるまで

鉄道会社にあるシュミレーターって?


鉄道会社にある電車のシュミレーター。
めちゃくちゃざっくり言えば、電車でGOというゲームの鉄道会社版って思って貰ったらいいと思います。
皆さん電車でGOって知ってます?
このブログを見て貰ってる方なら大体の方は知って貰えていると思いますが、電車の運転を体験できるアーケードゲームですね。


昔の電車でGOは、いかにもゲームって感じがしますが、今の最新のアーケード機は映像の綺麗さなど、鉄道会社にあるのとほぼ変わらないっていっても過言ではないですね。
でも鉄道会社にあるシュミレーターは、電車でGOとは細部で違う所もあります。

どんな所が違うの?


まず1番はその大きさですね。

これは鉄道博物館にあるやつ


鉄道会社にあるシュミレーターは、本物の電車の運転台の目の前に大きなモニターがあるので、まずその大きさに圧倒されます。
モニターも複数のモニターを組み合わせていて、イメージで言うと鉄道博物館にあるシュミレーターよりも、まだ大きいですね。
で本物の運転台を使用しているので、当然様々な機器を実際に操作するとこが出来ます。
電車には日常的に入れたり切ったりするスイッチや、車両故障など緊急時に操作するスイッチなど様々ありますし、そのスイッチがある場所も運転台の目に付くところや、普段は操作しないのでケースに隠されているスイッチなど様々あります。
そのスイッチ達を実際に見て触れて、機器類を実際に動かして勉強することができます。
この辺は電車でGOにはない機能ですね。

この運転台が丸々教材としてある


そして実際にシュミレーターを動かすと、電車でGOにはない機能があります。
例えば、実際に起こるであろう色々なトラブルを再現することができます。
踏切で車が立ち往生している、人がホームから転落している、架線に飛来物が引っかかっているなど、緊急時の対応方を勉強できます。
昔の電車でGOなら、踏切で車が立ち往生しているみたいなイベントもあったと思います。
その場合、非常ブレーキをかけて後はその場所までに止まれるかを再現したものですよね。
でも実際の現場では、それだけでは不十分です。
非常ブレーキをかけるのは勿論のこと、相手に列車の接近を知らせる気笛を鳴らし、対向列車にも異常を知らせるために防護無線の発信、衝突後の漏電等を防止するためにパンタグラフの降下など、短い時間の間に色々な動作をしないといけません。
今のように落ち着いている状況なら手順通りの取扱いができますが、いざその状況になれば咄嗟のことなので、体が固まり上手く出来ない可能性は十分に考えられます。
それこそ目の前の踏切で大型トラックが取り残されていて衝突すれば、運転士自身の命すら危ないですからね。
落ち着いて適切な処置をしろって言う方が無茶ですね。 
最近は、この取扱いをボタン1つでやってくれる車両もありますけど、緊急時はいつやってくるのかは分からないので、どういった手順で取り扱わないといけないのか勉強します。
さらにシュミレーターでは緊急時の取扱いだけでなく、電車を運転するにあたって様々な悪条件を訓練することもできます。
1番分かりやすいのは天気ですね。
雨の日や雪の日の電車の運転は、とても神経を使います。
レールに雨や雪が降ると車輪との隙間に入り込んで、車輪がスリップしてしまいます。
そうなれば電車のブレーキ力が弱くなってしまい、駅に止まるときはいつもより大分手前からブレーキをかけ始めないと、いつもの場所に電車を止めれなくなってしまいます。
雨が降ったらどれだけブレーキが効かなくなってしまうのか?
シュミレーター上で疑似体験することができます。
こんな感じで鉄道会社のシュミレーターは平時の普通の運転だけでなく、運転上の悪条件や、様々なトラブルを実在の機器を使って勉強することができます。
では鉄道会社のシュミレーターを鉄オタが体験したらどうなるのでしょうか?

雪が降ると…

鉄オタが体験すると?


俺やったら上手く止められると思ったそこの人。
私も最初はそう思っていました。
先生が1回動かし方をシュミレーターで実演して、全員に次の駅に止めてみろと唐突に課題?を出しました。
で、生徒は順々に思い思いに運転していくんですよね。
殆どの人は電車を動かすなんて始めてなので、悪戦苦闘して運転しているわけです。
そうこうしているうちに、私の順番が回ってきました。
まぁ鉄オタの端くれとして、一応電車でGOもやりましたし、昔に鉄道イベントで電車を動かしたこともあるので、その時の知識を振る動員して運転するわけです。
シュミレーターの運転する区間は、自分が知っている区間なのでいつも運転士さんがどうやってたかな~っと思い出しながら、まずはノッチを入れて駅を発車
で、適当な速度になったらノッチをオフ
暫くは、蛇行で走って行きます。
あとはどのタイミングでブレーキをかけるのか?が難しいわけですが、周りの人を見ていると、大体の人は遙か彼方にホームが見えたら直ぐにブレーキ。
大分手前の地点からブレーキをかけているので、一旦ブレーキを全部緩めたり、トロトロ入駅して停止位置からかなり手前に止まっているんですよね。
そこで私は華麗に駅に止めてやろうと、ブレーキをかける地点を遅くしようと思ったんですよね。
いつも運転士がブレーキをかけている地点はどこだ?と記憶を頼りに粘って粘って、ここやと思ってブレーキをかけるわけですが、残念ながらブレーキをかけたとしても直ぐにブレーキが効いてくるわけではないんですよね。
時間的に言えばほんの一瞬なんでしょうけど、ブレーキをかけ始めてから自分がかけた力のブレーキになるまでタイムラグがあります。
その間にも電車が進んで、あれこれって止まれる?ってなるわけです。
で、直ぐに最大のブレーキを取るわけですが、努力虚しく見事に停止位置をそこそこ行き過ぎました。
電車でGOなら確実に減点レベルで過走しました。
さっきの自信は一体どこにいったのやら…
電車の運転は難しいなと思いましたね。
先生にはブレーキの効く車両なら綺麗に止まれてたと思うでと言われましたが、悔しさが残る結果になりましたね。

上手いこと止めるのは難しい…


個人的にはブレーキが効いてくるまでのタイムラグが1番怖かったですね。
車のブレーキなら踏んだ瞬間に欲しいブレーキの強さになりますが、電車はブレーキをかけて少しずつブレーキが強くなります
車両性能によってブレーキが早く効いてくる車両、効くまで時間がかかる車両があるので自分が運転する車両の癖を早く見つけないといけないですね。
次にやるとしたら、もう少し手前からブレーキをかけるようにします。

裏話

鉄道会社のシュミレーターってもちろん特注なのでめっちゃお金がかかってるんですよね…
具体的に金額は言えませんが、普通に家が建つレベルの金額みたいですよ。
なので勝手に触ってたら先生に怒られますww
まぁ全員にってわけじゃないですけど、気を付けないといけない先生にバレない様にしないといけないですね。
そうはいっても目の前にめっちゃ楽しそうなものがあったら触りたくなるのが人情ですよねww

コメント

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