第2の車掌?客乗って何ですか? 【ゆっくり運転士のひとりごと】

ひとりごと

今はほぼ絶滅した専務車掌。
その変わりに客乗という仕事が緩やかに増えつつあります。
最後までご覧頂ければ、客乗とは一体どんな仕事なのか? 普通の車掌とはどう違うのかを知ってもらえると思います。
この動画では専務車掌から客乗への流れ・客乗のお仕事・なぜ客乗が増えたのか? ・ありがたい客乗の存在の4点に絞って解説します。
それでは出発進行。

一昔前の有料列車には高確率で専務車掌が乗務していました。
この専務車掌
主な目的は車掌の業務を補助するため乗務します。
車掌の業務はドアを開閉したり案内放送をしたりするのが一般的ですが、特急列車の場合これに加えて車内を見回りお客さんの切符を確認したり発売する仕事がプラスされます。
こうなってくると駅間で車内を巡回し、駅が近付けば車掌室に戻って案内放送、駅に着けばドア扱いをするわけですが、長い編成であったり、次の駅まで時間が無い場合いずれかの業務を犠牲にしないといけません。
大体の場合は車内巡回ができなくなるわけですが、そうなれば無札客を逃したり車内秩序の悪化を招くことになります。
で、車掌1人では全てが回らないよね。
車掌を手助けする人を電車に乗せようといった考えで、車内巡回を目的とする専務車掌というポジションができあがりました。
時代は流れ、専務車掌というものはなくなってしまったわけですが、最近は客室乗務員。
通称客乗のポジションの仕事が増えつつあります。 
会社によってはアテンダントとかも言ったりしますね。
主な仕事としては専務車掌と同じで、車内巡回を目的としたものになります。
ではどんなことをするのか深掘りしましょう。

車掌とは異なる客乗(アテンダント)が増えつつあります

客乗の1番のお仕事。
それは車内巡回を主とした旅客案内業務です。
例えば、座席指定券の確認や発券、お客さんの困りごとへの対応などを行います。
さらに会社によっては車内放送や車内販売を担当したりもしますね。
どんな業務をするのかは会社により差異はありますが、基本的にはこんな感じです。
じゃあ専務車掌と同じやんと思われたかも知れません。
でも専務車掌と客乗には大きな差異があります。
それは運転業務が行えないということです。
例えばドアの開閉をしたり、運転士に対して出発合図を送ったり、輸送指令と運転に関するやりとりなど電車を動かすことに関しての業務は行えません。
専務車掌は元々は車掌の資格を持つものが担当するものに対して、客乗はそうではありません。
会社によっては客乗も車掌の資格を持つ場合がありますが、基本的には車掌の資格がない人が担当する場合が多いです。
客乗はあくまで旅客案内に特化したポジションであるといった割り切りをしています。

客乗はドア扱いなど運転業務はできません

なぜ客乗のポジションが増えたのか?
それは大きく分けて2つの理由があります。
まず1つ目。
それは座席指定の列車のレパートリーが増えたからです。
今まで、専務車掌は長編成の特急列車などに乗務していたわけですが、昨今では普通列車の一部車両を座席指定化するような電車が増えてきました。
特急列車であれば基本的に乗客の上限が決まっていて、余程の繁忙期でない限り車掌は自由に車内を行き来することができます。
一方、最近の座席指定列車は編成の真ん中に有料車両を連結し、その他は一般車両といったパターンが多いです。
こうなれば車掌が有料車両に赴く場合一般車両を通って行くわけですが、ラッシュ時など一般車両が混雑する時間帯は人が多すぎて車内を通って有料車両に行くのは困難です。
というか、編成によっては貫通構造ではないので、車内を通り抜けるのが無理な場合もありますね。
さらにこの手の列車は頻繁に駅に止まるので、そもそも時間もないよねってことで車掌が有料車両の検札に赴くのは現実的ではありません。
なので各社は有料車両に客乗を乗せ、その人が有料車両の検札やお客さん対応を行うようにすることで、車掌がわざわざ有料車両に行かなくても済むような工夫作りをしています。
そして理由の2つ目。
それは人件費が安く済むからです。
先述もしましたが、専務車掌は車掌の資格を持つものです。
なのでそれに見合った人件費を支払わなければなりません。
でも客乗はどうでしょう?
客乗の場合雇用形態が2つあって、正社員採用って謳っているけども鉄道会社の子会社が雇用しているパターンと、鉄道会社本体が雇用しているけど契約社員など非正規であるパターンに2分されます。
詰まるところ給料が低く抑えられているわけで、人件費を削減したい会社としては都合のいい存在なのです。
そして今後もし客乗を乗せないといったことになっても、簡単に首を切りやすいっていうのもありますね。
以上のことから客乗が増えてきているわけですが、車掌的には客乗がいるのかいないのかによって仕事のしやすさが変わってきます。

有料座席指定列車は各社で増えつつあります

先述もしましたが、車掌の仕事は運転取扱いがメインになり、お客さん対応は後手に回りがちです。
で、座席指定列車には車掌が困るお客さんが乗ってきがちです。
例えば、指定券を持たずに乗って来る人。
素直に切符を買ってくれるなら良いですが、悪意を持って乗ってくる人がいます。
短距離やから検札はないやろうと考える人、トイレに隠れとけば金払わずに乗れるやろうと考える不届き者など色々います。
車掌しか乗っていないならどうしても隙があるのでこういったことが起こりがちですが、客乗が乗っているならば乗車と同時に突撃して、切符を買わせるといった芸当が出来ます。
あとは車内での犯罪行為。
駅で駅員に引き継ぐわけですが、車掌はドアを開けないといけないのでその隙に逃げられることも往々にしてあります。
客乗がいれば客乗にガッチリとホールドさせて駅員に引き継ぐといったことができます。
さらに車内を汚されたとなった場合、清掃をしたり、次に利用しようとした人に使えないので別の席を用意しましたと案内しないといけないわけですが、車掌はずっとその場にいるわけにいかないので、客乗さんにあとの処理をお願いするようなこともあります。
まぁこんな感じで、客乗が乗ってくれていたら車掌的には手が回らないところでサポートして貰えるのでとてもありがたい存在になります。
雇用契約上、お願いすることができない仕事もありますが、人手が必要な時にもう1人いてくれていると言うのは心強いです。
普段は皆さん、あまり意識したことがないかもしれませんが、座席指定列車に乗った際にはこんな人が働いているんだなぁと少し気にして貰えれば幸いです。

座席を汚されるといろいろ手間が…

客乗さんが誰かって結構重要なんですよね。
車内のお客さんがどんな感じかって会話をしながら情報共有するので、会話できない人は地味に困ります。
べらべら喋れとは言いませんが、最低限の社交辞令ができない人とかは意思疎通の点で凄く苦労しますね…

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