信号機が消灯したらどうしたらいいんですか?【ゆっくり運転士の鉄道ニュース】

鉄道ニュース

運転士に対して電車を運転するときの条件を現示する信号機。
もしこの信号機が消えていたとき。
あなたはどうしたらいいのか知っていますか?
最後までご覧頂ければ、もしこんな異常事態が起こったときの対処法を知ってもらえると思います。
この動画ではニュース記事を引用しつつ、信号機が消灯? ・消灯したらどうするの?・保安装置は動作しないの?・運転士の処分は?の4点に絞って解説します。
それでは出発進行。

朝日新聞より引用です。

20日午前0時17分ごろ、JR中央線快速御茶ノ水―東京間で、夜間工事の影響で上下計12基ある信号機の表示が消えた。
約10分後、高尾発東京行き最終電車が同区間にさしかかったが、運転士は信号機が消えていることに気づかないまま御茶ノ水―神田間を進行。
神田駅出発時にようやく気づき、指令室に連絡した。
信号機が消えた状態でも保安装置は機能していたため、安全性に影響はなかったという。
夜間工事は古い信号ケーブルを撤去するためのもので、ショートが起きたとみられる。


https://news.yahoo.co.jp/articles/e4f8bd820ceb3e6a4e1d3178d099ff151ca679fa

引用終了。


普段は青や黄、赤色で運転士に対して信号を現示する信号機。
今回は夜間作業に伴う電気系統の不具合が原因みたいですが、信号機の現示が消えてしまうのはごくまれに発生します。
鉄道信号機も普通の道路信号機と同様で、一昔前の信号機は白熱電球により光っていました。
なので定期的に交換するとはいえ、どうしても電球切れにより信号機が消灯していました。
現在ではほとんどの信号機はLED化されているので電球切れという現象はほぼなくなりました。
とはいえ電気系統の不具合であったり、雷に打たれて信号機がおかしくなって消えてしまうことはあります。

この信号機が消えることが!?

さてここからが本題です。
もし信号機が消灯していたらどうするのでしょうか?
規定通りに答えると、信号を現示すべき所定の位置に信号の現示がないとき又はその現示が確かでないときは、列車等の運転に最大の制限を与える信号の現示があるものとみなさなければならないです。
めちゃくちゃざっくり言うと、停止信号が現示しているものとして、電車をその信号機の手前までに停止させないといけません。
理論上は信号機の視認距離は600m以上を確保するようにしないといけないのですが、当然例外の場所は多々存在します。
なのでトップスピードで走ってきていて、目の前の信号機が消灯しているのをみつけたとき、その信号機までに止まれるかと言われれば必ずしもそうではないです。
普通は停止信号の手前は注意信号などで、運転士に対して速度を落とすように現示しているのが一切なしで、いきなり停止信号と言われても、制動距離が足りていない可能性があります。
運転士としてできることは速やかに非常ブレーキで電車を可能な限り早く止めることぐらいですね。
で、そのあとは運転指令に信号機が消灯している旨の報告をして、どうしたらいいのかの指示を貰います。
まぁ基本的には最徐行で消えている信号機の区間を通過する感じになりますね。

信号機が消えていたら手前で止まりましょう。

ちょっと鉄道に詳しい人なら、信号機が消えていて赤信号とみなすなら、保安装置が動作して電車が勝手に緊急停止しないの?と疑問に思われたかも知れません。
確かに信号機とATSなどの保安装置は連動しているので、信号機が停止信号で閉そく区間に電車が進入してこようものなら、保安装置は電車に対して緊急停止の信号を出します。
しかしながら不具合の仕方によってこのルールが通用しないときがあります。
今回が典型的な例で、信号機は異常な現示をしていたわけですが、保安装置については正しい動作をしていました。
運転士が見ていなかった信号機達は本来、進行や注意など電車に対して進行を指示する信号を現示するはずが消灯していた。
保安装置は本来の信号現示に連動して、電車に対して進んで良いと信号を出していたと推察されます。
つまるところ消えていた信号機が誤り、保安装置の動作は正しいということですね。
ぶっちゃけた話、今回の場合だと保安装置が正しく動作しているので、列車衝突や脱線など重大な事故が発生することは考えにくいです。
まぁなので安全と言えば安全なのですがそれは結果論なので、信号機が消灯したときにたまたま保安装置も同時におかしくなっている場合も考えられなくはないです。
ちなみに不具合の出方によっては今回の逆バージョンで、信号機の現示が正しくて保安装置に異常がでるパターンもあります。
この場合だと、電車は急に保安装置によって緊急停止させられるので、意味が分からず運転士は困惑することになります。

必ずしも保安装置が動作するとは限りません。

さて今回の運転士。
御茶ノ水~神田まで1駅分。
信号機を確認せずに運転したことになります。
御茶ノ水~東京間で上下計12基ある信号機ってことは、恐らく出発や場内信号機を除いた、閉そく信号機のみの現示が消えていたと推察されます。
御茶ノ水~神田間の閉そく信号機は3つ。
2つは中継信号機があってカーブを抜けた先にある信号機。
1つはホーム真ん中にある信号機です。
中継信号機を見て満足していたとか、ブレーキ操作中で信号機に対する意識が低下していたとか、見ていなかった訳は色々考えられますが、今回の件はそうとうなやらかしです。
1つの信号機を見落としたとか、昼間で太陽が当たって見にくかったとか、対向電車で信号機が隠れたとかの言い訳もかなり苦しいです。
複数個の信号機、夜間で光っているものを見ていなかった、対向電車もいるような時間でない。
理論上は停止信号を越えていってしまってるので、なんで信号を見ていなかったのだと過失についてはかなり責められるのは目に見えます。
ただ行政処分はギリギリ回避できているとは思いますね。
とはいえ暫くは乗務を離れて訓練などの再教育はありそうな感じですね。
今回のようなトラブルでは助役から「信号機の現示を確認して運転するのが運転士の仕事やろ」と言う正論を言われてしまえばもう逃げ場はありません。
1日の乗務で何百、何千って数の信号機や標識を確認するなかで、1つ1つしっかりと確認することの重要性を再認識させられるニュースでしたね。

信号機はちゃんと確認しましょう。

このトラブルがあった電車は東京行きの最終電車だったということで、運転士もこの日最後の乗務になっていたんでしょうね。
1日頑張った。もう少しで終わりや。あとは風呂入って仮眠するだけやっていう安堵感から気が緩んでいたことは想像に容易いですね。
ただこんなミスをしてしまった訳で、運転士のみならず助役もこの日は寝れてないんじゃないですかね…

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