日勤教育はこう変わりました!!【ゆっくり運転士のひとりごと】

ひとりごと

さて前回、昭和から平成初期に行われた日勤教育の実情について解説しましたが、日勤教育自体は現代も続くものであります。
そんな会社はヤバいと思われるかも知れませんが、私自身も日勤教育は必要であると考えます。
なぜそう思うのかと、現代の日勤教育について解説します。
それでは出発進行。

日勤教育が必要であるのか否かと意見を求められたら、私は間違いなく必要なものであると断言します。
ただ決して過去の日勤教育を肯定するものではなく、あくまで現代にあった日勤教育が必要であるということを補足させて頂きます。
ではなぜ日勤教育が必要と断言できるのか?
それは人間である以上、ミスしたことを隠蔽したり、故意で違反行為をおこなってしまう恐れがあるからです。
そういった場合に適切な指導がなされないような環境であればさらに横行する恐れもあり、超えてはいけないラインはしっかりと本人だけでなく周りの人間に対しても示す必要があると考えます。
で、そのラインを超えてしまったらペナルティーを与え、その第一段階としてまずは本人に対して適切な指導を行う日勤教育を行い、それでもダメなら減給であったり、降格であったりといった具合に段階を踏んで諫めることが必要でしょう。
日勤教育と聞けば過去の悪いイメージから拒否反応を起こすような人がいると思いますが、お客さんの生命や財産を預かっていることを考えると、一定の厳しさは必要であると感じます。
では逆にお聞きしたいのですが、皆さんはこんな事例を聞いてどう思われるでしょうか?

日勤教育は必要である!!

パターン1 ポッケナイナイ
電車内で見つけた忘れ物の財布。
精算の際、貰った現金。
乗務員や駅員はお客さんなどの周りの目がない場面で、現金であったり、換金性の高いものを手にすることが多々あります。
普通は決められた手順で処理しないといけないわけですが、人目を盗んでポッケナイナイする人がいます。
たまーにニュースで着服したと報道されていますが、皆さんはこれが許せますか?
パターン2 黙っておけば…
人間誰しもミスを犯します。
ミスを犯すのはしょうがないことですが、そのあと始末は適切にしないといけません。
例えば運転士がうっかりと停止信号を超えてしまった、もしくは停車駅を誤って通過してしまった。
車掌が誤ってホームと逆側のドアを開けてしまった。
お客さんの安全を容易に脅かしてしまうできごとを起こしてしまった場合、ただちに関係先に連絡して今後の処置方を双方で確認しないといけません。
しかしながらこれをやらず勝手な自己判断で処理する人がおり、結果として何もなかったとしてももしかしたらさらなるトラブルを呼び込む恐れがあります。
これもニュースで聞くような事象ですが、皆さんはこんな自己判断で動く人を許せますか?
パターン3 だって面倒だもん
仕事をしていると面倒くさいできごとは多々あると思います。
だからといって省いていいということにはなりません。
例えば運転士が保安装置から確認を求めてくるのが鬱陶しいから、その機能を勝手にストップさせる。
どうせこの時間に来る人はいないだろうと駅員が勝手に窓口を閉めて奥に引っ込んでいる。
こんな人がいたら、皆さんは安心して電車に乗ることができそうですか?
3パターン具体的な例を挙げましたが、これ全部嘘みたいな本当の話です。
でこんな感じで仕事をしている人を野放しにしていいのでしょうか?
私はそうは思いませんね。
で、もっと最悪なのが容易に嘘をつく人です。
とは言え、私は保身の為多少の嘘をつくのは致し方がないって感じの発言をしているわけですが、明らかなライン越えをやったときは話が別です。
例えが難しいですが、60㎞/h制限の高速道路で、70㎞/hで走ってしまって60km/hで走ってましたと嘘をつくのと、180km/hも出して60km/hで走ってましたと言い訳するのは訳が違いますよねってことです。
同じ速度違反ですが、前者の場合それで警察に捕まったら運がないなぁって感じですが、後者の場合それは世間が許してくれないやろうって感じになるわけで、この温度感の差がなんとなく分かって貰えるでしょうか?
働いていて明らかなライン越えをやり、さらに嘘をつく。
これはかなり心証が悪くなるわけで、流石に擁護のしようもないですね。
と、こんなことが起こらないようにするために日勤教育が必要であるといった考えになります。
とはいえ、私も昔の日勤教育をやれとは全く思いません。
あんなのは精神的ないじめであってなんの改善にも繋がらないですからね。
現代には現代にあった日勤教育をする必要があります。
では現代ではどのような日勤教育が行われているのでしょうか?

ルールを故意に逸脱する人には一定の罰則が必要です

現代の日勤教育。
それは過去とは全く異なるものです。
まず第1にやることはなぜその様なミスをしてしまったのか?といったことを深掘りします。
ミスを起こす直前までどんなことをしていて、ミスをしたときの心情、そしてその後どんな処置をしたのか。
反省文兼報告書といった感じの様式で自身が思ったこと行動したことを書き連ねます。
できあがれば助役に提出し、その内容を確認されてもっとこうせなあかんかったんちゃうかとか、なんでこれをせえへんかったのかとか指導を受けることになります。
この時、多少のお小言は甘んじて受けないといけないですね。
次に同じミスをしないようにルールを確認させられる訳ですが、ちょっとヤバい奴なら運転士になるために勉強を行う教習所に送られて再勉強させられたりもします。
昔の人から考えれば緩い指導やなぁと思われるかも知れないですが、本来必要な指導というものは本人に何が間違っていたのかを自覚させ次に生かさせることを目的にしないといけないはずで、現代の日勤教育はそれに準じたものになっていると感じます。
ハンドルを握っている以上ある程度の厳しさは必要であり、ルールを逸脱した行為をした場合一定のペナルティーは必要であると考えています。
昔のような日勤教育はペナルティーとして機能しておらず、ただ単なる嫌がらせの一面もあり不公平なものでありました。
日勤教育が一概にダメであるというものではなく、誰もが超えてはいけないラインを超えた場合等しく罰を受ける現代の日勤教育は、必要なものであるといったことが浸透してくれることを願って動画を締めくくりたいと思います。

現代の日勤教育は過去とは全く異なります

やっぱり個人的には必要な指導はいる派の人です。
だってミスをする→ミスの原因が分からない→だまって走らせるみたいなことをする運転士で大丈夫だと思います?
お客さんとして乗っていたら気付かないことかもしれませんが、乗務区でこんなことがありましたって話を聞いたら、よくそれで走らせたなぁと感じるような不安全行動は許してはいけないと思いますね。

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