運転士への道のりPART.15 さがれ‼見習い運転士の悲鳴

運転士になるまで

なにがあったのか


とある駅に入駅しようとしていたときのことです。
ラッシュ時でホーム上には多くのお客さんでごった返していました。
多くの人がホーム上で並んで待っていたので、どうしてもホームを歩いて移動したいお客さんがスムーズに通行することが難しくなっていました。
なので一部の人が、黄色い線の外側を通行していました。
さてそんな時に私の電車がホームに入っていきます。
黄色い線の外側に人がいれば、当然私は警笛を鳴らして、黄色い線の内側に下がって貰うようにします。
ところが全員が全員、私が思った行動をしてくれるわけではありません。
その人は、警笛を聞こうがお構いなしに電車に背を向けて、テクテクと黄色い線の外側を歩いています。
本人的には、電車に当たらんやろうし別にええやろって感じでしょうが、こっちは気が気ではありません
歩いている人が躓いたり、並んでいる人に当たって線路側に出てくるなんて日常茶飯事です。
他にも、人がホーム上にいたとしても、担いだり手に持っている荷物だけが線路上にはみ出ていることもあります。
もし人や物と電車が接触すればそこで発生しているのは人身事故です。
なぜ電車を止めなかったのか?後々責められるのは運転士である私です。
そんなことにならないために、私は警笛を鳴らしつつ、人が電車に接触しないように「こっちに近づいてくるなと」念じながらその人のことを凝視しつつ万が一のことがあればすぐにブレーキを取れる体制を取っていました。
幸いにもその人は電車が近づけばホームの内側に入って電車から離れたので、ようやく一安心と思ってパット前を見たらすぐ目の前に停止位置目標が迫っていました。
慌ててブレーキを強くしましたが時既に遅し、停止位置目標から3mほど行き過ぎて電車は停止しました。

背中を向けて歩いて大丈夫? 黄色い線の外側は危ないですよ…

その後


正直やっちゃった後は「あ~あ、やっちゃった」って感じですけど、ここから師匠からのお叱りタイムです。
とてもここでは細かくは言えないので要約すると、なにしてんねんちゃんと停止位置目標に止めろとありがたいお言葉を頂くことが出来ました。
私からしたら、あのクソみたいな客がちゃんと黄色い線まで下がっていたらこんなことにならへんのにボケがって感じですけど、文句を言ったところで何も変わりません。
経験を積めば電車に接近するお客さんに注意しつつ、停止位置目標に向けて電車を止めに行くことが出来るんでしょうけど、私にはまだそんな芸当は出来ません。
余裕が無いので1つのことに集中すると周りが見えなくなっちゃうんですよね…
なので今回はお客さんに気を取られて、停止位置目標に対する意識が薄くなっていましたね…
結局は自分のせいなのであんまり文句も言えませんね…
まぁいずれにしてもホーム上を歩かれるときは、電車と接触する恐れがあるので黄色い線の内側まで下がって通行して頂いて、見習い運転士が師匠に怒られないようにして頂ければ幸いです。

裏話

黄色い線の外側を歩くにしても電車に向かって歩いてくるならまだ分からんでもないんですが、背を向けて歩く人は一体何を考えてるんですかね?
まぁ後ろに注意して歩くのならいいんですが、スマホしながら歩くのは絶対後ろに注意を払えてないですよね~
これで事故が発生したら、ホームドアが無いから事故が発生したみたいな風潮になりますけど、それよりもホームの端を歩かないってした方がよくないですか?

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