鉄道会社に入社前にやっておくこと3選【ゆっくり運転士のひとりごと】

ひとりごと

春から鉄道会社に就職される皆さんおめでとうございます。
さて鉄道会社で働く先輩として、入社前にやっておいた方がいいことを3つお伝えしますので是非実行してみて下さい。
それでは出発進行。

最近、春から鉄道会社に入社するのですが、その前に何かやっておくことはありますかと言った質問を頂きます。
なので鉄道会社に入る前にやっておいた方がいいことを3つ解説します。
では先に結論を言います。
1、旅規を見てみよう
2、路線を覚えよう
3、最後の休みを堪能しよう

1つずつ解説します。

鉄道会社に入社するといきなり駅に配属されるようなことはなく、まず座学で勉強させられます。
社会人としてのマナーみたいな話しから、駅で仕事をするにあたっての様々なルールを覚えさせられます。
その中で1番のウエイトを占めているのは旅規を覚えることです。
旅規とは旅客営業規則の略で、お客さんが電車に乗るにあたって鉄道会社との取り決めを定めたものになります。
例えば電車に乗るにあたって6歳からは子供運賃、12歳からは大人運賃を払わないといけないなどと決められています。
旅規は簡単なルールから鉄オタしか知らないようなマニアックなルールまで定められていて、それが一冊の本になっています。

こんなルールあるの?ってルールがてんこ盛りです

イメージで言うと辞書みたいになっています。
でお客さんとの取り決めはこれだけではなくて、旅客連絡運輸規則、ICカード乗車券取扱約款など様々あります。
正直な話、全部覚えることは不可能なので大枠を座学で勉強することになります。
駅に配属されるまでの短い期間で詰め込まれるので全くの初見だとなかなか大変です。
なのでこんなルールがあるんだなぁとざっくり目を通しておくだけでも、座学を受けるときに頭に入ってくるのが変わってきます
でもどうやって勉強したらいいのか分からないと思われると思います。
勉強方法は簡単で、皆さんが入社予定の鉄道会社のホームページを見て下さい。

鉄道会社のホームページには旅規が抜粋して書かれています

大体は切符のルールと言ったページに旅規の内容を噛み砕いたものが掲出されています。
ホームページには基本的な内容が書かれているので、ここの内容は入社後に丸覚えさせられます。
どんなルールがあるのか確認してみて下さい。

座学を終え駅に配属されたあと、その後に乗務員になったあとに一番大事なのは、路線を知っていることになります。
自社路線にどんな駅があるのか?またどんな種別が停車するのか?
駅名や駅の順番、停車駅を知らないとめちゃくちゃ苦労します。
例えばお客さんに〇〇駅まで行きたいんやけどって言われた場合、ぱっと特急は止まらんけど快速は止まるなと考えて案内しないと行けません。

どんな種別があってどこに停まるのかを覚えないといけません

さらに上級として、快速が止まらない駅なら一旦快速に乗って途中で普通に乗り換えやとそこまで暗記していたらいいですが、そこまではなかなか難しいでしょう。
路線にどんな駅があって大体どの辺りにあるのか?大きな駅ならどんな種別が停車するのかってぐらいはなんとなく知っていると仕事をし始めたときに大きなアドバンテージになります。
さらに出来る人は、他社路線の駅も覚えていると一目置かれる存在になれますね。
ただ逆にこいつ鉄オタかって疑念を抱かれることになるので、そういったことが嫌な人は程々にしておいたほうがいいかも知れません。

とここまで勉強関係でやっておいた方がいいことをお伝えしましたが、ここまでの2つは正直入社後にでもなんとかなります。
でも今からお伝えすることは入社後には絶対に手に入ることはありません。
それは最後の長期休みを堪能することです。
高卒、専門卒、大卒の皆さんは最後の春休み、転職の方は辞めてからの待機期間。
この長期間休めるのは最初で最後になります。
一般的な会社の場合、正月、GW、盆と1週間、いい会社ならそれを超える長期休暇があります。
でも残念ながら鉄道会社で現場職をする場合、長期休暇は存在しません

現場には長期休暇は存在しません(泣

そもそも世間が長期休みの時は皆外に出ようとするので、電車も増便ダイヤで対応します。
改札口にはいつもより多くの駅員を配置したり、窓口の開いてる数を増やしたり、電車の本数を増やしたり、様々な所でいつもより多くの人員が必要になります。
なので、休み期間は休日出勤を求められることがあったとしても、世間と同様に休めることは無いです。
じゃあ代わりに時期をずらしてと思われるかも知れませんが、そんな配慮をしてくれるのはほぼ無いと言っても過言ではありません。
精々、世間の長期休みからずらした日で自分の有給を使ってちょっとした連休になるぐらいです。
なので定期的に1週間休むぞ~っていうのは無理だと思って下さい。
1つのエピソードとして、とある新入社員の子が盆休みがあると思っていて、そんな連休がないことを知って絶望していたこともありますね。
その時は先輩に総ツッコミされていましたが、この業界で働いていないとそんなこと分からないですよね…
そして長期休暇が取れないもう一つの要因として、乗務員など特定の仕事に限ってですが、長期間仕事を休むと仕事をする前にもう一度勉強し直す、補講が必要になります。
病気や怪我でやむを得ず長期間仕事が出来なくて補講になってしまうのは致し方がありませんが、世界一周してくるんで1ケ月休みますわみたいなので補講をしないといけなくなるのは会社に怒られます。
どれくらいの期間休めば補講をしないといけなくなるのかは会社によって異なりますが、例え自分の有給だったとしても長期間連続して休むのは難しいことを知っておいて下さい。
なので今皆さんが仕事をするまでの期間
これは最後の大型連休になるはずです。
だから今声を大にして言いたいのは、海外など1回行ったらなかなか帰って来れないような所に行くのは今がラストチャンスってことです。
このラストチャンスを無駄にしないよう、行きたいところがあるなら今行ってあとで後悔が無いよう、そして最後の大型連休をしっかりと堪能して下さい。

長期の海外旅行は今のうちに…

今回は鉄道会社に入社する前にやっておいた方がいいことを解説しました。
ルールや路線のことを覚えることも大事ですが、なにより最後の大型連休をしっかりと堪能して貰いたいことを知って貰えたと思います。

私が入社して最大の連休は5連休までですね…
これを聞いて皆さんどう思います?
昔は人がいっぱいいたので休みを取りやすかったみたいですが、最近は必要な人を減らしてますし、さらに必要な人数を下回っているようなところはなかなか長期休暇が取りにくくなっていますね…

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