中休って何ですか? 鉄道・バス業界の闇の働き方【ゆっくり運転士のひとりごと】

ひとりごと

中休
こんな勤務形態を聞いたことがありますか?
鉄道・バス業界ではポピュラーな働き方。
これがあるから人手不足が加速すると言っても過言ではありません。
これを知って貰って皆さんが働きたいと思ったときに地雷みたいな勤務形態の餌食にならないで下さい。
クソみたいな勤務形態を解説します。
それでは出発進行。

中に休むって書いて中休みと呼ばず、中休って呼びます。
小学校の時に少し長い休憩時間を中休みとかって呼ばれたりしますよね。
この中休勤務とは勤務と勤務の間に長い休憩があることを指します。
中休時間は色々で3・4時間程度もあれば7・8時間と長い場合もあります。
具体的な勤務で考えてみましょう。
一般的な会社で勤務時間を考えると9時~18時までで、間に1時間お昼休みの休憩時間を含まれるのがポピュラーですよね。
この時間に当てはまらない3交代制の会社だとしても、大体は8時間の勤務時間に1時間程度の休憩時間があって会社に拘束される時間は9時間ですよね。
でも中休勤務は大きく異なります。
例えば朝の6時に出勤、10時までの4時間仕事をして中休時間に入ります。
で、16時まで休憩して再び20時までの4時間仕事
これで8時間労働になります。

6時に出勤、10時まで乗務、16時まで中休、20時まで仕事そして退勤

でも会社にいる時間を考えると6時から20時の14時間

8時間勤務で14時間拘束…

これ皆さんどう思われます?

休憩しているからええやんって思われるかも知れませんがその考えは甘いです。
だって考えて見て下さい。
会社に14時間もいるのに貰える給料は8時間分ですよ。
舐めているにも程があるでしょ。
一応中休時間に対しての手当があって、中休1回ごとに何円とか中休1分辺り何円って手当てがついたりもします。
でもこの手当、申し訳ないですが時給換算すれば最低賃金に全く及ばない、小学生の小遣いより下と言っても過言ではありません。
皆さんの会社で昼休みの時間が12時から15時の3時間になります。
終業の時間も3時間遅くなって21時になりますって言われて納得できます?
私は無理ですね。
会社に長く拘束されるのは嫌いなのでさっさと仕事をして早く帰らせろと思いますね。
でも鉄道会社・バス会社ではコレがまかり通っています
しかもこのことを就活生には教えないといったおまけ付きです。
就活のサイトには、勤務の一例で中休があることを記載している場合もあってメリットみたいなことを書いていますが、正直実態を全く書いていないのが現実です。

中休勤務についてはこう書かれています

よくあるパターンは中休時間でゆっくりご飯が食べられますとか、先輩や同僚とコミュニケーションをとって~とか書かれています。
ご飯なんて1時間もあればゆっくり食べられますし、普通の休憩でコミュニケーションを取ればいいものをわざわざ何時間も何を喋るんですかね?
私には全くメリットが分かりませんね。 
中休時間は人によってはこの時間で家に帰ったり、買い物に出たりもします。
家に帰れる人はそれがいいでしょうが、わざわざこのために職場の近くに住むのは私はあんまり好きではないです。
買い物に行くにしても乗務員の職場は車庫に併設されていることが多く、大体ターミナルから少し離れた場所に位置していることが多いです。
なのでわざわざ着替えてターミナル駅に買い物に行くのも面倒くさいなぁと感じてしまいます。
第一、中休明けの出勤時間に間に合うように色々とこなさないと行けないわけで、ゆっくり何かをするっていうのがあんまり向いていない休憩だと感じますね。
なので大体の場合は、仮眠するかダラダラするかの2択になるので、時間がもったいないなぁとなります。
まぁ一昔前ならパチンコに走る人が多かったみたいですね。
とここまで中休が嫌われるわけを書きましたが、なぜこの様な勤務が生まれるのかお話ししましょう。

なんでこんなクソ勤務があるのか?
それは時刻表を見て貰えれば分かります。
電車の本数を見ると7時~9時の朝ラッシュ、18時~20時の夕ラッシュこの辺りの本数が多いことがわかるとおもいます。
電車の本数が多いってことはそれだけ乗務員の人手が必要になります。
例えば7時から勤務した人はそこから8時間勤務+1時間休憩で16時までの勤務。
一方、11時から勤務した人は20時までの勤務。
つまり朝ラッシュ帯に仕事した人は夕ラッシュには勤務できませんし、夕ラッシュに勤務する人は朝ラッシュから仕事が出来ません。
なので朝ラッシュと夕ラッシュでは別々の人手を用意しないといけません

朝ラッシュと夕ラッシュで別々の人手を用意しないといけないのが…

しかし会社はこう考えます
なんとかして朝ラッシュと夕ラッシュの両方を1人で対応できないのかと…そこで名案?間に長い休憩時間を設けたら両方のラッシュに対応できるやんと気付いてしまいました。

中休やったら1人で対応できるやん

本来2人が必要だったのが1人で済むわけですから会社的にはお得ですよね。
しかも昨今は人手不足でやっすい賃金で人を集めるのは大変なので、しょーもない手当を付けて表向きは拘束されない自由な休憩時間ですって言っとけば丸く収まると考え、働く人には嬉しくないクソみたいな勤務が生まれるわけです。
ただ今の若い人はこんなクソみたいな勤務を嫌がる傾向があるので、会社的には中休勤務を減らしたり、なくしたりする会社もありますが普通に残っているところもあります。
勤務の合間に長い休憩時間があっていいですよ~っていうのはまやかしで、会社は求人者を説得するわけですが、実際に働いてしまえば特になにも出来ない無駄な時間になりがちです。
給料は8時間分なのに無駄に拘束時間が長い無駄な勤務が無くなってくれることを祈って動画を締め括ります。

ダイヤ改正があれば当然乗務員の働き方が変わります。
その日1日どの電車を担当するのかを決めたものを行路と呼ぶのですが、ダイヤ改正前になれば中休が何行路分あるのか皆ざわざわします。
減っていれば嬉しいですが、増えていれば次のダイヤ改正までそれが続くので文句・不満が出てくるわけですよ…
いっそ無くなれとは思いますが、無くしたらなくしたで次に復活させるときに文句が出るからそれは出来ないと謎の言い訳を会社からされます…

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