甲種輸送が分からなくなる? 情報を垂れ流していた会社がやめるってよ【ゆっくり運転士の鉄道ニュース】

鉄道ニュース

はじめに

お客さんが乗れない珍しい電車の情報をなぜか垂れ流しにしていた会社がありました。
正直働いている身からすれば迷惑な話です。
どんな迷惑がかかっていたのか解説します。
それでは出発進行。

一般のお客さんが乗車できない列車は色々あります

ニュースを引用

こんなニュースが飛び込んできました。


鉄道ファンに人気のある「甲種輸送」ですが、この情報を掲載していた鉄道雑誌が、2月末分をもって掲載を取りやめると、相次いで発表しました。
本来であれば外部には施行情報が出ないはずの甲種輸送ですが、これまではJR貨物が鉄道雑誌に資料を提供しており、部外者のファンでも施行を知ることができました。
しかし今回、JR貨物からの資料提供が困難になったといい、雑誌での情報掲載が終了することとなりました。

鉄道コムより引用

甲種回送って?

普段皆さんが目にする電車の時刻表はお客さんが乗れる電車について記載されていますが、線路を走る電車は実際にはもっと多くの電車が走っています。
例えば、回送列車や団体列車などは普段皆さんが目にする時刻表には記載がありません。
普段電車を利用するお客さんは乗ることのない電車なので当然のことです。
ただ働いている人が分からないのは大問題なので、鉄道員が普段携帯するダイヤグラムなどには当然この様な電車もいつ来るのかといった記載があります。
なので一般のお客さんにはこの様な特殊な電車が走る時刻を知るすべは基本的にはあり得ない訳ですが、例外はあります。
その1つの方法として、鉄道情報誌に甲種回送のダイヤが記載されていたということになります。
甲種回送というのは、新しい電車をメーカーで製造して、その電車を発注した鉄道会社まで運搬することをいい、JRの線路を使ってJR貨物が色々な会社に運搬しています。
当然それがいつあってどんな時間に運転されるのかは公表されるものではありません。
ところがその情報をJR貨物は雑誌社に流して、雑誌社はその電車が運転される日時を記載して、一般のユーザーは雑誌を購入することで電車の時刻を知ることが出来ていました。

機関車を先頭に納品される列車が繋がっているのが甲種輸送

感想

正直JR貨物はなんでこんなことをしていたのか理解に苦しみますね。
なにか歴史的な背景があったのかも知れませんが、働いている身からしたら迷惑でしかありません。
この様な普段は走らない珍しい電車が走るってなれば、当然それをカメラに収めたいと思う人が大挙して駅に押し寄せることになります。
電車が通過する数時間前から、ホームを占拠して三脚を立てているので、ホームを通行する人の邪魔になってますし、大人数になれば偶発的な事故を防ぐために駅員が監視したりして、仕事を増やされるだけでなにもいいことはありません。
JR貨物的には自分の会社の社員は迷惑を被らへんからえええわって感じでしょうけど、JR各社はふざけるなって思いますよね。
珍しい電車を見たいとかカメラに収めたいって気持ちは鉄オタ的には分からなくもないですが、こうも公に公表されると大挙して人が押し寄せて働いている身としてはなにもいいことがありません。
たまたま電車に乗りに行ったら珍しい電車がいたから写真を撮ろうぐらいの温度感で活動して貰いたいなぁと思いますね。

ネタ列車は多くの人が集まります…

裏話

雑誌の掲載が無くなったら甲種輸送の時刻が分からなくなると思われるかもしれませんが話はそう簡単ではないんですよね…
だって社員が情報漏洩させてますもん…
正直会社の人間なら簡単に知ることが出来ますし、それを漏洩させるのも簡単ですからね…
最初は仲間内で広めてたとしても、なんやかんやで広く出回ってしまう…
対策の取りようがないのが何とも言えないですね…

コメント

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