運転士になりました!! 電車を運転する免許には何が書かれている?【車掌が運転士になるまで】♯18

運転士になるまで

はじめに

長かった見習い期間もいよいよこれで終わりです。
普段目にすることはない運転免許にはどんなことが書かれているのか?
解説します。
それでは出発進行。 

最後の儀式


電車の運転免許は運輸局が発行しています。
その地方の運輸局に行くか、会社に運輸局の人がやってきて免許を授与して貰います
運輸局の人のありがたーい話を聞いて免許を貰うわけですが、やっとここまでたどりついたんだなぁと感傷に浸ることになります。
免許は1人1人手渡しで貰うことが出来るので、結構感動ものですね。
では運転免許にはどんなことが書かれているんでしょう?

運転免許


免許がこちら。

これが運転免許


個人が特定されるところは処理してます。
輝く動力車操縦者運転免許の文字、免許の外枠は厚紙みたいな質感です。
で、中を開けるとこんな感じ。
4分割されていて、1番上には注意事項。
なんか色々書かれています。

注意事項


で、次がこの免許を発行した運輸局がどこなのか記載されています。
関東運輸局とか、近畿運輸局とか、中部運輸局とかですね。
その下の条件には、眼鏡を使わないといけない人なら強制眼鏡が必要である旨が記載されます。

ここには誰が発行したのかが記載されている


次のページには私の写真、氏名、生年月日、所属する鉄道会社が記載されています。
ここに記載されている自身の写真。
この運転免許には更新制度が無いので一生変わることはありません。
いくつになっても運転免許を取った若い頃の写真のままなので、ちゃんと個人が特定できているのかは謎のままです。

私の個人情報…


そして最後のページには運転免許の種類が記載されています。
ここに書かれた種類の列車を運転することが出来ます。
私なら甲種電気車。
皆さんが一般的に想像できる電車を運転することが出来ます。
これ以外の気動車とかを運転しようと思うと、その都度免許を取り直さないといけません。
車と一緒ですね。

どんな種類の電車が運転できるのかが書かれています


そして裏側には変更欄。
名前が変わったとか免許に変更が生じたときはここにその旨が記載されます。
運転免許はこんな感じですね。
この運転免許を貰うことが出来てようやく電車を1人で運転することが出来ます。

独り立ち


免許を貰えば次の日から1人での運転です。
まぁいきなり1人にされることはなく、流石に本当の最初は横に助役が乗ってきて運転を見守ります。
とはいってもずっとは乗ってこないので、すぐに1人だけになります。
今まで横に乗っていた師匠がいなくなるので、広くなったと感じる運転台。
そして、危ないときには手がでてブレーキをアシストしてくれる人がいるという安心感がなくなるのはめちゃくちゃ不安です。
駅に止まるときは、これ止まる?ブレーキ足りてる?って毎回毎回不安になりながら止めに行ってるので知らないうちに体が強ばっていますね。
ずっとこの状態が続くと流石に体が持たないので早くなれる必要がありますね。 

いきなりヒヤッと


今まで乗ってくれていた助役がいなくなり、いよいよ1人で運転となりました。
電車は1分ぐらい遅れていたので、なるべく回復したいなぁと思って駅を発車。
上位の種別を担当していたので、次の停車駅まで数駅の通過駅がありました。
上限の速度ギリギリまで加速して運転していて、カーブを曲がったところにある信号機を確認するとまさかの減速信号。
直ぐさま常用最大ブレーキをかけましたが、信号機までに指定の速度まで落とせるのかめちゃくちゃ微妙だったので、いきなりやらかしてしまうのではないかと肝を冷やしました。
信号変われ!!速度よ落ちてくれ!!と速度計を凝視しながらお祈りして、幸いにもギリギリ指定速度まで落とすことが出来たのでセーフですが、ブレーキをかけてるときは終わったと思いましたね…
元々信号が見にくいところとは聞いたんですけど、対向列車がきていたのも相まって信号確認が遅くなったんですよね…
今回はセーフでしたけど、ブレーキの弱い電車なら終わってましたね。
まぁそんなこんなで無事?に1人の勤務が終わり、ようやくスタートラインに立ちました。
これから何年運転士をするのかは未知数ですが、無事故で乗務出来るようにしたいですね。

裏話


1人になってようやく伸び伸びと出来るようになりました。
見習い期間って人権無いですからねww
暗黙のルールで見習いはこうしないといけないっていうのが色々あってそれを守ってないと色々言われるわけです…
そんな古くさいこと今の時代やる必要あって思いますけど、保守的なのか変われないんですよね…
まぁそれでもなるべく反抗?してた部分もあるんですけどね…

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