運転士への道のりPART.13 前面展望ありがとう?

運転士になるまで

めっちゃ迷惑な前面展望


皆さんはYouTubeに溢れる電車の前面展望ってどうやって撮影されているのかご存じですか?
大体の場合は、運転席すぐ後ろのガラスに吸盤を使ってカメラが固定されています。
運転士が直接映らないように配慮はされていますが、撮影されているというプレッシャーは思っている以上にストレスに感じます。
動画で撮って自分が自宅で楽しむ用なら問題ありませんが、最近はそうやって撮られた動画をYouTubeにアップロードされます。
それがどうしたのと思われるかも知れませんが、その動画を見たことで第三者から会社にクレームが入ることもあります。
スピード出しすぎちゃうかとか運転の態度が悪いなど、運転士自身が反省しないといけないこともありますが、限度を超えたクレームもあります。
その度に運転士に聞き取り調査が入って、運転士に非がなかったとしてもクレームを入れられる社員という烙印を押されてしまいます。
なので前面展望を撮られることは、運転士から敬遠される原因にもなります。

振り返るとそこにはカメラがってときも…


熱い手のひら返し


とまぁここまで、前面展望が嫌がられる話を解説しましたが、ここからは運転士見習いが手の平を返します。
電車を運転するにあたってまずはどこに信号があって、停止位置がどこにあるなどなど、自分が運転する線路の様々な情景覚えなければなりません
基本的に電車を運転しながら覚えていくことですが、ハンドル操作もしながらなかなか全ての情景を覚えるのは難しいです。
そうなれば師匠から、なんで覚えてないんだとお叱りを受けることになります。
一昔前なら仕事終わりや休みの日を利用して、客室の1番前を陣取って勉強していたみたいですけど、今はそんなことをしなくてもYouTubeがあれば十分です。
お家に帰って自分の好きなタイミングで前面展望動画を見れば、カーブ・坂があるなと線路の地形を覚えたり、速度制限の箇所、電車を駅に止める停止目標がどこにあるかなど、わざわざ電車に乗らなくても同じことができます。
しかも倍速機能を使えば、より短時間で勉強することが出来ます。
なので私はお家に帰ってYouTubeを見漁ってます。
だってわざわざ休みの日に、自分の会社の路線まで行って、電車の時間を待って乗るの非効率じゃ無いですか。
長い停車時間もYouTubeならスキップすればいいですけど、乗りに行ったら待たないといけないですし、見逃したらYouTubeなら動画を戻して見直せますけど、実際ならわざわざ電車を降りて戻らないといけないですからね。
なんて非効率なんでしょう。
ただこうやって目に見えない努力をする人よりも、会社的には実際に電車に乗って「あいつは電車乗りに来て勉強してるぞ」と噂が広まっている人の方が評価されてるんですけどね…
そこまでならまだいいですが、お前もやれと周りから圧力をかけられるまでがワンセットなのでマジで迷惑です。

要望


さてここまで、前面展望動画を使い倒している話をしましたが、ここからは運転士見習いからちょっとした要望です。
まず1つ目が、普通電車の前面展望です。
前面展望の動画では、特急電車の様な早い電車の種別が多いです。
一方あいだの種別の快速・急行や遅い普通電車の前面展望はあんまりありません。
速い電車と遅い電車だと駅間で出す速度が違ったり、急加速急減速が要求される普通電車と、ゆったりとした運転が要求される特急電車では運転操作が若干異なります
そういった違いを見比べたいので遅い種別の前面展望があれば嬉しいですね。
そして2つ目が、速度を出して欲しいです。
駅を発車して何キロまで加速しているのか?速度ごとにブレーキを取る位置はどこなのか?先行電車に追いついたときどんな速度感で運転をしているかなど、速度計がないと分からないこともあります。
速度計があれば他の人がどんな運転をしているのか?まずは人の運転を真似することから始める見習い運転士的にめちゃくちゃ助かります。

裏話

私の電車でまだ前面展望を撮られたことは無いんですが、駅で電車を撮影している撮り鉄に撮られたことは多々あります。
撮影した電車の写真はよくTwitterにあげられていて、私自身は探さない様にしてるんですけど、同僚に良くまた撮られてるで~って見せられます。
別にどうってことは無いんですけど、頼むから変な顔とか動作しているときのをTwitterに載せないでくれと切に思いますね。

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