運転士への道のりPART.14 最強の停止位置目標はこれだ!!

運転士になるまで

停止位置目標って?


運転士が電車を駅に止めるとき、ここに止めて下さいっていう基準を停止位置目標と呼びます。
停止位置目標には様々なものがあり、どのような形状を使用しているのかはその会社により様々です。
まずはどんな形状をしているのか大きく3つに分けて解説します。

1.釣り下げタイプ
ホームの屋根から停止位置目標が垂れ下がっているものです。

屋根からぶら下がってる


2.自立タイプ
ホームとは反対側に地面から停止位置目標を立てているものです。
会社によっては低い位置で立てているものもあれば、運転士の目線の高さに立てている停止位置目標もありますね。

線路の横に立ててる


3.据置きタイプ
地面に設置されていて、レールとレールの間に停止位置目標があるものです。

線路の間に置いてる

どれがいいの?


さて皆さん、この3つのタイプで運転士見習いが最も止めやすいと感じるのはどれでしょうか?
参考として、止めやすいなと感じる基準は視認性の良さです。
それでは発表します。
まずは第3位 据置きタイプ
この据置きタイプは、遠くからどこに停止位置目標があるのかが見やすいです。
でもいざ電車を止めるために停止位置目標に近づくと、重大な欠点があります。
と言うのも、据え置きタイプは線路の間に置かれているので、電車の死角によって運転士の視界から停止位置目標が消えたところで、電車を止めるという曲芸をしなくてはいけません。
もし、視界から消えてすぐに電車を止めると、停止位置目標よりかなり手前に電車を止めてしまうことになります。
イメージでいうと、皆さんが車を運転したとき一時停止の線で車を止めようとすれば、視界から消えて足元に停止線が来たところで、車を止めたらぴったり止められる感じですね。
この据置きタイプは視界から消えたところにある停止位置目標にぴったりと止めないといけないので、どれぐらい行き過ぎて止めたらぴったり電車を止められるのかの距離感を掴むのが難しいですね。
第2位 釣り下げタイプ
釣り下げタイプは据え置きタイプと違って、電車を止める瞬間まで停止位置を視認することが出来ます。
しかも窓枠の桟と停止位置を会わせたらぴったり停止できると、自分の中での分かりやすい基準を考えて止められるので、ぴったり止めることに関してはめちゃくちゃ楽です。
ただこの釣り下げタイプには、重大な欠点があります。
それは遠くから見にくいことです。
釣り下げタイプは総じてホームの屋根から吊り下げられているので、遠くから確認しようとすると、ホームで待っているお客さんと被ったり、ホームの柱や他に吊り下げられている発車案内と被ってしまって、遠くから停止位置を確認するのが難しい時があります。
特に左側にホームがある場合、運転席も電車の左側に寄っているので視界的に余計に確認しずらいです。
なので電車を止めるためには、付近の他に目立つものを基準に止めに行くか、なんとなくあの辺だなぁと雰囲気で止めに行かないといけないので、ブレーキを緩めていくタイミングが測りにくくスムーズに電車を止めるのが難しいです。

さてここまでの話を聞かれて、停止位置目標には遠くから、近くからいかなる場合でも見やすいといった要件が1番に重要であることを理解して貰えたと思います。
第1位 自立タイプ
見習い運転士が1番止めやすい停止位置目標は、自立タイプです。
自立タイプはホームと反対側に自立した停止位置目標があり、その取り付け位置も目線の高さに合わせてあります。
なので、遠くからもよく見えますし、電車を止める瞬間も窓の桟の位置に合わせたらピッタリ停車できるなど、自分に合わせた基準を設けることが出来ます。

ぴったり停止は難しい

いくら止めやすい停止位置目標だったとしても、運転士のが伴っていなければなんの意味もありません。
手前に止まるなぁと思ってブレーキを緩めたら停止位置を行き過ぎてしまったり、その逆の現象も日常茶飯事です。
めちゃくちゃ集中して電車を止めにかかっていてもぴったり停止は難しいのに、外的要因によって心を乱されれば、余計に止めることが難しくなってしまいます。
それでも日々ピッタリ止められるように練習しないといけませんね。

ピッタリ止まらないとホームドアが開かないことも…

裏話

最近、停止位置目標が光るものがあるんですよね。
夜間とか、真っ暗で停止位置目標が見えにくいんですよ。
ホームの照明がしっかりあたってればいいんですけど、ホームの端って照明の数が少なくてめっちゃ見にくいんですよね。
光ってれば夜間に遠くからよく見えますし、何より複数の停止位置目標があった場合、止まる場所を間違えることが無くなるのでマジで全駅につけて欲しいですね。

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